- HOME
- 逆流性食道炎
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは
食道炎は、何らかの要因で食道粘膜が傷害され、炎症性の変化が生じた状態です。臨床的に最も多く問題となるのは逆流性食道炎です。
逆流性食道炎の原因
逆流性食道炎は、胃液や胆汁が食道内に逆流し、食道粘膜が障害される病気です。大多数は胃酸が食道に逆流することによって起こるものですが、胃の手術後などには胆汁の逆流による食道炎も見られます。生理的に食道と胃の境目には胃内容の逆流を防止するための逆流防止機能が備わっていますが、この機能が低下すると逆流性食道炎が起こりやすくなります。
肥満や便秘によって物理的に胃が押し上げられ、また、過度の香辛料や脂肪食の摂取では胃酸の分泌が刺激され、逆流性食道炎が起こりやすくなります。
逆流性食道炎の症状
逆流性食道炎による症状として、胸やけ(前胸部のじりじりする感じ)、げっぷ、食事が胸につかえる感じ、吐き気などがあります。また心臓が原因であるかのような強い胸痛が起こることがあります。一方では咽頭部の違和感、慢性の咳など、食道炎と関係のなさそうな症状も起こることがあります。
逆流性食道炎の検査と診断
逆流性食道炎は内視鏡検査により診断されます。食道裂孔ヘルニアを伴うことが多く、食道胃接合部には粘膜の白濁、びらん・潰瘍、重症例では出血も認められます。ただし自覚症状と食道炎の重症度は必ずしも一致しません。
逆流性食道炎の治療
内科的治療が主体で、胃酸分泌を抑える薬が使用されます。 また、食道や胃の動きを良くする薬を併用することもあります。一方、日本では稀ですが、内服薬がどうしても無効な場合、腹腔鏡を用いた手術が行われることもあります。